私たちは時々、忘れてしまうことがある。
それは、世界は自分のために動いてくれるものではない、ということだ。頭ではわかっているのに、心がついていかない瞬間がある。仕事で理不尽さを感じたとき、人間関係で思うようにいかないとき、つい「環境のせいだ」「誰かのせいだ」と口にしたくなる。そんなとき、「どうして自分ばかり」と思う気持ちは自然なことだし、その感情自体は否定しなくていい。
けれども、そのまま立ち止まってしまうと、状況は変わらない。環境が自分に合うように変わってくれることは、ほとんどないからだ。むしろ逆に、自分に不利な方向に流れていくことすらある。だからこそ大切なのは、そこからどうするかを自分で選ぶことだ。
選び方は大きく分けて二つしかない。ひとつは、いまの環境に自分を合わせてみること。もうひとつは、その環境を離れて新しい場を探すこと。どちらも決して楽な道ではない。でも、自分にとってより心地よい場所を手に入れるためには、このどちらかを選んで一歩を踏み出すしかない。
理想の職場も、人間関係も、最初から完璧に自分に合っていることなんて滅多にない。だからこそ不満や違和感に出会ったとき、「私はこのまま馴染んでいくのか、それとも別の道を切り開くのか」と、自分自身に問いかける必要がある。
世界は、誰かが私のために都合よく動かしてくれるものではない。そう聞くと少し寂しく思えるかもしれない。でもその事実は同時に、「自分で動かしていける自由がある」ということでもある。待つのではなく、選び、動く。小さな積み重ねが、少しずつ自分に合った居場所を形づくっていく。
だから今、不安や迷いの中にいても大丈夫。世界は自分のために回ってはいないかもしれないけれど、自分が動くことで確かに変えていける。少しずつでいい、自分の歩幅で選んでいけばいい。
