酢語録BLOG 2.0

それでもやっぱり言いたい放題

休み明け、エンジンはゆっくりとかければいい

連休というのは、魔法のようなものである。始まる前は「この時間を使って、あれもこれも片づけよう」と意気込み、カレンダーを見ながらスケジュールすら立てたりもする。実際、今回の連休も、少しは仕事に手をつけるつもりでいた。資料に目を通し、今後の構想を練り、溜まっているタスクを整理しておこうと、そんな建前のような目標を掲げていた。

 

しかし、現実は思いがけない方向に流れていった。連休前半は旅行に出かけた。自然に触れ、美味しいものを食べ、普段とは違う空気の中に身を置くと、不思議と仕事のことは頭の中から消えていた。「休むことに集中する」などという言葉があるが、まさにそんな感じだった。そして後半、突如として訪れたのが、ぎっくり腰である。まるで「もう本当に動くな」と言われているかのように、身体が悲鳴をあげた。こうなってしまうと、やるべきことの多くは諦めざるを得ない。いや、正確には諦めることができた、というほうが正しいのかもしれない。

 

仕事を放棄したという罪悪感は、思ったよりも小さかった。むしろ、「もう仕事のことは、いいや」という感情が心の底から湧いてきて、それは案外、心地よくすらあった。これは決して怠惰ではない。立ち止まることで見えてくる景色がある。余白があるからこそ、人は前に進めるのだと、そんなことを考えた。

 

そして迎えた連休明け。通勤はいつもの車である。腰に違和感を覚えながら、シートにゆっくりと身体を預け、エンジンをかける。ここからまた、日常という名のレールに戻っていくわけだ。気持ちはまだ少し追いついていないが、それでも車は走り出す。そんな朝、私を支えてくれるのがApple Musicである。最近の流行りの曲を、プレイリストに任せて流している。

 

Apple Music

 

ビートの効いたダンスチューンや、どこか心にしみるバラード。耳から流れ込む音楽が、少しずつ頭を目覚めさせてくれる。「ああ、これ聴いたことあるな」と思える一曲に出会うと、なぜかそれだけで安心する。人は知らぬ間に、音楽に寄り添われて生きているのだと、しみじみ感じる。

 

こうして、日常がまた動き出す。いつもの朝、いつもの道、いつもの仕事。だが、心のどこかに、連休中の記憶がふわりと残っている。それは忘れてしまいたい現実逃避ではなく、むしろこれからを頑張るための燃料のようなもの。ぎっくり腰ですら、今となってはその一部として、愛おしく思えてくるから不思議である。

 

焦らず、ゆっくりと。身体も心も少しずつエンジンを温めながら、また日々のリズムを取り戻していこうと思う。音楽とともに。