酢語録BLOG 2.0

それでもやっぱり言いたい放題

春の光と、静かな余白

春の光がカーテン越しに差し込み、部屋の空気をやわらかく照らしている。椅子に体を預け、手にしたスマートフォンの画面を開いた。無意識にカレンダーアプリをタップし、来週からの予定を確認する。

 

春の光と、静かな余白

 

びっしりと埋まったスケジュールに、思わず小さくため息をついた。会議、打ち合わせ、資料作成、移動。朝から晩まで、隙間なく何かが詰め込まれている。新年度の忙しさは、もう始まっていた。カレンダーをスクロールする指が徐々に重たくなり、気づけばそのままInstagramを開いていた。

 

流れてくるのは、春を満喫している誰かの写真、どこかのカフェのきれいなラテアート、桜並木の下で笑い合う友人たちの姿。何でもない日常の一コマが、やけにまぶしく映る。指先で画面を滑らせるたびに、心のどこかがふわりと緩んでいくのを感じた。

 

こうして、ただ眺めているだけで、時間は静かに過ぎていく。予定に追われる日々の中では、無駄に思えるようなこの時間も、今は貴重な休息だと思う。何も考えず、ただきれいなもの、美しい瞬間を目にすること。忙しさに飲み込まれる前の、ささやかなリセット。

 

ふと気づけば、窓の外の光が少し傾き始めていた。スマホをそっと伏せ、深く伸びをする。何か特別なことをしなくても、こうして何もしない時間を持つだけで、心は少しずつ整っていく。来週から始まる慌ただしい日々に備えて、今はただ、流れる時間に身を任せていようと思う。

 

仕事が本格的に動き出せば、またカレンダーに振り回される毎日がやってくるだろう。朝はバタバタと飛び出し、夜は疲れ切った頭でメールを打つ。それでも、こうして過ごした静かな一日が、きっと私の中に小さな余白として残るはずだ。

 

嵐の前の静けさ。Instagramの写真たちに微笑みながら、私は静かに、来週の自分にエールを送った。