酢語録BLOG 2.0

それでもやっぱり言いたい放題

未知への一歩は、好奇心の背中押し

先日、ある勉強会に参加した際、印象的な出会いがあった。発表者として登壇していた数名の大学生たちが、とても堂々とした態度で、自分の意見や考えを明快に語っていたのだ。会場には社会人も多く参加していたが、彼らの立ち振る舞いや話しぶりは、むしろ大人顔負けであった。聴衆の前に立ち、自信を持って話す姿は頼もしく、その存在感に思わず目を引かれた。

 

発表後の懇親会で彼らに話しかけてみた。若い彼らは、こちらが年上であることなど気にも留めず、ごく自然に会話を返してくる。初対面にもかかわらず、終始フレンドリーで、どこか余裕すら感じられる対応であった。聞けば、彼らは大学の授業以外にも、自ら進んで勉強会やワークショップ、地域のイベントなどに参加しており、日頃からさまざまな分野の大人たちと積極的に交流しているという。

 

そこで、ふと気になって、率直に尋ねてみた。

「誰も知っている人がいない大人ばかりのイベントに参加するのって、怖くないの?」

 

学生時代の自分を振り返ってみると、まさにその「怖さ」が大きな壁だったように思う。話しかけるきっかけがつかめなかったり、自分なんかが参加していていいのだろうかと不安になったり。誰とも言葉を交わせないまま時間が過ぎ、場違いな思いを抱えて帰路につく…そんな経験をしたことがある人も少なくないだろう。

 

しかし、彼らの答えはとてもシンプルで力強かった。

「怖さよりも好奇心が勝りますから」

 

その言葉を聞いたとき、私はなんとも言えない清々しさを感じた。恐れや不安という感情は、人を守るために備わっているものだが、時にそれが行動を止めてしまう足かせにもなる。けれど、好奇心というエネルギーは、未知のものへの関心を原動力にして、躊躇を乗り越えさせてくれる。新しい世界への一歩を踏み出すために、最も大切なものかもしれない。

 

「やってみたい」という気持ちを素直に信じて動くこと。彼らの姿からは、そんな前向きなエネルギーがにじみ出ていた。もちろん、初めての場に緊張しない人はいない。だが、それよりも「どんな人と出会えるだろう」「どんなことが学べるだろう」といった期待の方を大きく膨らませることで、彼らは自ら扉を開いているのだろう。

 

もし、私が学生時代に、彼らのような視点を持ち合わせていたなら…。もう少しだけ大胆に、知らない世界に飛び込む勇気を持っていたなら…。きっと今とは異なる道を歩んでいたのかもしれない、などと、少しだけ考えてしまった。

 

だが同時に、彼らと出会ったこの出来事そのものが、自分にとって新しい刺激であり、まだまだ「好奇心」を失わずにいようと背中を押された瞬間でもあった。年齢に関係なく、学び続けることはできるし、挑戦することもできる。そのことを、若き探求者たちがあらためて教えてくれた気がする。

 

なんとも爽やかな、心に残る出会いであった。