私は5年前に「G検定」を取得した。ちょうど転職した直後で、新しい職場ではデータサイエンスに関わる仕事を任されることになっていた。AIや機械学習といった言葉が日常的に飛び交う環境のなか、「これはちゃんと勉強しておかないとマズいぞ」と思い立ち、G検定の受験を決めたのだった。
実際、G検定は思った以上にマニアックだった。AIの歴史から始まり、機械学習の基礎、そしてディープラーニングの仕組み、さらには倫理的課題まで幅広く問われる。いちおうそれなりに勉強して臨んだものの、最初の挑戦は不合格。ショックだったが、出題範囲が広い分、知らなかったことをたくさん知るきっかけにもなった。
そこからは腰を据えて、公式テキストを読み込み、問題集で腕試ししつつ、YouTube動画を見て・・少しずつ理解を深めていった。結果、次の受験で無事に合格を勝ち取ることができた。合格通知が届いたときは、転職後の不安な気持ちが少しだけ晴れたのを覚えている。
最近ふと、東北大学の取り組みを紹介した JDLAの事例記事 を読んで、「あのとき勉強して本当によかったな」と思い返した。東北大学では、AIとデータサイエンスを“現代の読み書きそろばん”と捉え、全学部生に向けた教育プログラムを展開しているという。しかも「G検定」や「E資格」への挑戦も視野に入れたカリキュラムとのことで、正直、うらやましい。私の頃にもこんな環境があったら、きっともっとスムーズにAIの世界に入れたんじゃないかと思ってしまう。
G検定を通じて得た知識は、その後の仕事にしっかりと活きている。AIの仕組みを理解していることで、技術者との会話もスムーズになるし、プロジェクト全体の見通しも立てやすくなる。今やAIは特別なものではなく、誰にとっても必要な“リテラシー”になりつつある。だからこそ、「ちょっと興味がある」くらいの気持ちでも、G検定に挑戦してみるのは大いにアリだと思う。
5年前の私は、「取っておかないとマズいかも」という不安がきっかけだった。でも今思えば、それは新しい世界に一歩踏み出すための立派な動機だった。きっかけは何でもいい。学ぶことで、見える景色は確実に変わる。


