人生論
人は誰しも、他者の目を意識して生きている。幼い頃は親や教師の言葉に、学生時代には友人や成績に、社会に出れば上司や同僚、そして社会的な地位や収入に。気づけば、他人の評価の中で自分の価値を見出そうとしていることが少なくない。 他者からの評価がす…
私たちは日々、目に見える世界を整えることには熱心だ。部屋が散らかれば片付け、机の上が乱雑になれば整理をする。だが、同じように日々使っているはずの「頭の中」や「心の中」については、意外と手つかずのまま放置していることが多い。気づけば思考は渋…
「なんとかなる」——この言葉を、私はとても強い言葉だと思っている。口にするだけで、ほんの少し肩の力が抜け、目の前にある壁が少し低くなったような気持ちになることがある。多くの人が一度は、心の中でこの言葉にすがった経験があるのではないだろうか。 …
人生にはいくつもの岐路がある。学生時代には進学か就職か、社会人になれば転職か現状維持か、あるいは独立か安定志向か。人によっては、結婚、移住、起業といった、より大きな選択に直面することもあるだろう。そして、そのたびに「どちらが正解か」「どち…
人生には、誰にでも「壁」が現れる。努力しても越えられず、工夫しても崩せない。そんな頑丈で高い壁が、唐突に目の前に立ちはだかる瞬間がある。たとえば、思い通りにいかない人間関係。期待していた進路に届かない現実。あるいは、大切な人を失うような深…
薬の開発の歴史には、数多くの偶然と発見が織り込まれている。その中でも興味深いのが、ミノキシジルのエピソードである。ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として開発された。血管拡張作用があり、血圧を下げる目的で投与されたが、治療中の患者に「体…
「誰といたって、きっと君は傷を負う。だから傷つけられてもいいと思える人と出会わないといけないんだ。」ボブ・マーリーのこの言葉は、短いながらも、人と人との関係性の本質を突いている。 社会の中で生活する以上、誰とも関わらずに生きていくことは難し…
忙しさとは、人の心に静かに、しかし確実に影響を及ぼすものである。忙しさが続くと、私たちの心はいつの間にか荒れ、ささくれ立っていく。やるべきことに追われ、予定に縛られ、自分自身の感情すら顧みることができなくなる。心に余裕がなくなったとき、私…
人には人の人生があり、自分には自分の人生がある。この当たり前のことを、私たちはつい忘れがちである。目の前の相手を思いやるあまり、自分を押し殺してしまうこともあれば、逆に自分の思いを最優先するあまり、周囲への配慮を欠いてしまうこともある。人…
日々を生きていると、どうしても先のことを心配してしまうものである。仕事の締め切り、人間関係の不安、健康への懸念――挙げればきりがない。夜、布団に入っても頭の中はざわざわと落ち着かず、目を閉じても次々と不安が浮かんでくる。そんなとき、ふと思い…
「人生の価値とはなんですか」と、ある若い方から突然尋ねられた。あまりにも直球で、しかも深い問いだったため、私はその場で言葉に詰まってしまった。沈黙の後、「うーん……」という間の抜けた声を発するのがやっとだった。日常の会話の中で不意に投げかけ…
日々の生活において、私たちはさまざまな場面で他者の言動に接し、その中で少なからず苛立ちを覚えることがある。例えば、公共の場におけるマナーの欠如、職場での理不尽な指示、日常の些細な人間関係など、挙げればきりがない。しかし、そうしたときこそ、…
卒業式というのは、人生の大きな節目の一つだが、実際のところ、それはゴールではなくスタート地点に過ぎない。学生時代を終えて社会へと足を踏み出すこの瞬間、何を思うかは人それぞれだ。だが、多くの人が共通して感じるのは、期待と不安の入り混じった不…
何気ない一言が、誰かの背中を押すことがある。 新人職員が入ってきて数か月が経った頃、廊下ですれ違いざまに「仕事慣れた?」と軽く声をかけたことがある。ただそれだけの何気ない一言だった。特別な意図があったわけではなく、気まぐれに聞いたようなもの…
かなり昔の話だが・・ 職場の同僚が「飲み会のメンバーに誘われなかった」と落ち込んでいた。どうやら、仲間外れにされたと思っているようだった。 詳しく話を聞いてみると、その飲み会は同じ部署のメンバーだけで集まっており、その同僚は別の部署だった。…
「なにかを成し遂げようとするならばポジティブであること。 ネガティブ思考では不安になってできなくなる。 できる人は大抵がポジティブな人」 これは本当にそうだと思う。ポジティブであるということは、つまり楽天的に考えるということだ。だからこそ、前…
「もっと生きたい」と願いながらも叶わなかった人々の思いを胸に、自分は何ができるのか。生かされた自分が果たすべきことは何なのか。それを探しながら生きることが、自分の人生の意義であると信じている。
たった一つの言葉。それだけで人は落ち込む。だが、本当に落ち込んでいるのはその一回だけだろうか。よくよく考えると、私たちはその言葉を自分で何度も再生して、心の中で自分自身を損ねている。 誰かに気になる事を言われたら、それが心に当たると、何度も…
「ネガティブな性格を直したい」と相談を受けることがある。 「どうして自分はこんなにネガティブなんだろう」「もっとポジティブに生きたいのに、すぐに悪い方向に考えてしまう」。そんなふうに、自分の性格を変えたいと悩んでいる人は多い。でも、そもそも…
「生活は体つきに、性格は顔に出る」 この言葉を聞いたことがある人は多いだろう。たしかに、運動を習慣にしている人の体は引き締まり、姿勢も整っていることが多い。一方で、長時間のデスクワークや運動不足の人は、肩が内側に入り、猫背になりがちだ。性格…
ふと気づくと、最近の会話の中で「昔はこうだった」とか「あの頃はよかった」みたいな話が増えていることがある。誰かと集まって話していても、気づけば懐かしい思い出ばかりを語っている。そんなときって、大体、自分が今をうまく生きられていないときだっ…
人はうまくいかないとき、つい環境や他人のせいにしたくなる。仕事が忙しすぎるから自分の時間が持てない、家族の期待があるから思い通りに動けない、社会のルールが厳しすぎるからやりたいことができない。そう思うことで、「仕方がない」と納得し、現状を…
人生には、楽しいこともあれば、辛いこともある。順風満帆に思えていたのに突然のトラブルに見舞われることもあれば、努力が報われずに落ち込むこともある。だけど、そんなときこそ「面白くなってきた」と笑えるかどうかで、その後の道のりは大きく変わる。 …
「努力は才能を超える」これは本当だろうか? 才能に恵まれた人が努力すれば強いのは当然だが、そもそも努力を継続できること自体が一つの才能なのかもしれない。 ただ、多くの人が思う「努力=根性で頑張ること」ではないということだ。むしろ、努力とは「…
「もっと強くならなければ」と思うことがある。何かに落ち込んだとき、辛いとき、失敗したとき、自分の弱さを責めてしまう。そして、もっと強くならなければ、もっと頑張らなければと自分に言い聞かせる。でも、本当にそうだろうか。 人間はそもそも弱い生き…
先日、渡邊渚さんのフォトエッセイ『透明を満たす』を読んだ。この作品は、彼女自身のPTSD(心的外傷後ストレス障害)との闘いと回復の過程を、5万字を超えるエッセイと80ページにわたる美しいグラビアで綴った一冊である。その内容は、読者に深い感動を与え…
人間関係を良くするためのシンプルな行動…それは「先にする」ということ。 自分から挨拶をする、自分から名前を呼ぶ、自分から声をかける。これらは当たり前のように思えるけれど、意識しないと意外とできていないことが多い。相手が挨拶してくれるのを待つ…
「涙とともにパンを食べた者でなければ、人生の味は分からない。」 ドイツの詩人・劇作家ゲーテの言葉である。この言葉には、さまざまな解釈がある。単純に「苦労を経験しなければ人生の本当の味は分からない」という意味にもとれるし、「悲しみや挫折を知っ…
気づいたら愚痴っぽくなっているときがある。仕事のこと、人間関係のこと、日々の生活のこと……つい「なんでこうなるんだろう」と不満をこぼしたくなるときがある。誰しもそういう時期はあるものだけれど、もしそれが続いているなら、一度立ち止まって考えて…
「実力さえあれば評価される」 そんな風に考えている人は、実は意外と多い。だが、現実はそんなにシンプルではない。むしろ、実力よりも「どう見られるか」が評価に直結することの方が多い。そう、錯覚資産の話である。 錯覚資産とは、ふろむだ氏の著書『人…