2026年初の記事である。気づけば一月もすでに中旬に差しかかっている。年が明けてからまだ日が浅いようでいて、暦の上では確実に時間が進んでいる。正月の賑わいは少しずつ落ち着き、街の空気も日常へと戻りつつある。この時期になると、ようやく新しい年が…
他人の心の内面は他人の課題であって、こちらが必要以上に気にすべきものではない、という考え方がようやく腑に落ちてきた。頭では理解していても、日常の中ではどうしても相手の表情や言葉の端々に反応し、何か自分が悪いのではないかと余計に考え込んでし…
文化の日は、毎年11月3日に定められている国民の祝日である。趣旨は「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」とされ、日本の戦後社会における新しい価値観の象徴として位置づけられている。その制定の背景をたどると、明治時代にまで遡ることができる。 もと…
「怒りは二次的感情」であるというのは、心理学の世界ではよく知られた考え方である。つまり、怒りという感情は、最初に生じた「一次的感情」を覆い隠すようにして現れる、いわば“防衛のベール”のようなものだということだ。一次的感情とは、恐れ、不安、悲…
熊による被害のニュースが相次いでいる。住宅地に熊が出没し、逃げ惑う人々の映像が繰り返し流れる。北海道でも本州でも、かつては考えられなかった場所に熊が現れ、痛ましい事故につながっている。専門家の多くは、熊の個体数の増加や山中の餌不足を要因に…
人間関係の中で、ふと自分でも理解できない行動をとってしまうことがある。たとえば「本当は好きなのに、なぜか冷たくしてしまった」「仲良くしたいのに、つい悪口を言ってしまった」「落ち込んでいるのに、無理に明るく振る舞ってしまう」。そんな自分にあ…
数字を見て「Aの方が高い」「Bの方が良さそう」と感じることはよくある。だが、その違いが本当に意味のあるものなのか、ただの偶然なのか――それを判断するのが統計の役割である。その中でも、データサイエンスの基本にして王道の方法が「一元配置分散分析(O…
公明党が連立離脱を表明したことで、政界は一気にざわついた。次の首相指名選挙は20日ごろとされるが、その行方は誰にも読めない。政権交代が起きれば、政権の枠組みは再構築を迫られ、各党の思惑が入り乱れる。こうした不透明さが、いま日本政治の空気を支…
大阪・関西万博が閉幕した。終わってみれば、会場を彩った赤と青の不思議なキャラクター「ミャクミャク」は、まさにこのイベントの象徴となった。思い返せば、初めてその姿を目にしたときの衝撃はいまも鮮明に覚えている。どこか不気味で、奇妙な造形。正直…
石破首相が発表した「戦後80年に寄せて」は、近年まれに見るほど骨太な首相談話であった。従来の50年・60年・70年の談話が、戦争の悲惨さや不戦の誓いを中心に据えてきたのに対し、今回の所感は「なぜ日本は戦争を止められなかったのか」という問いに正面か…
人は生きていくうちに、いくつもの感情を心に刻んでいく。嬉しいことも、悲しいことも、忘れたと思っていた出来事でさえ、ふとした瞬間に蘇る。特に、どうしても消せない気持ちというものがある。時間が経っても色褪せず、まるで心の奥のほうに静かに沈んで…
人間とは、つくづく欲深い生き物である。手に入れた瞬間は満たされたように感じても、やがて慣れ、さらに上を求めてしまう。もっと良い家がほしい、もう少し給料を上げたい、周囲から認められたい。そうやって終わりのない階段を上り続けるうちに、私たちは…
AI時代を生きる社会人にとって、学び続けることはもはや「自己啓発」ではなく「生存戦略」である。技術が驚くべき速さで進化し、数年前の常識が簡単に覆る時代において、必要なのは知識の量ではなく、変化に対応する思考の柔軟性だ。前回取り上げた篠原信氏…
note.com 篠原信氏の「科学の五段階法」という考え方には、深く共感する。観察、推論、仮説、検証、考察というこのプロセスは、科学に限らず、人生そのものの営みにも通じているように思う。篠原氏は、子どもたちが生まれながらに備えているこの力を、私たち…
ここ数年、ChatGPTをはじめとするAIが驚くほど賢くなった。まるで突然、人間と同じように考え、話し、文章を書く力を手に入れたかのようである。しかし実際には、「ある日突然」というわけではない。AIがここまで進化したのには、明確な理由がある。鍵を握る…
「馬車馬のように働く」 この表現を久しぶりに耳にしたとき、私は少し懐かしさを覚えると同時に、胸の奥にざらついた感情が残った。自民党総裁選で高市早苗氏が初の女性総裁に選ばれたというニュースは、時代の転換点を象徴する出来事であった。 www.bloombe…
日本語はしばしば「ハイコンテクストな言語」として語られる。つまり、言葉そのものよりも、状況や文脈、相手の立場や場の空気に依存して意味が伝わるという特徴を持っている。日本語話者にとってはごく自然なことだが、改めて考えてみると、これほど相手の…
データサイエンスと統計学の関係について考えると、両者は似ているようでいて、その立ち位置は微妙に異なる。統計学は長い歴史を持ち、データを通じて母集団の性質を推測したり、仮説を検証することを目的として発展してきた学問である。平均や分散といった…
「手放す論理」という言葉には、どこか哲学的な響きがある。私たちは生きていく中で、知らず知らずのうちに多くのものを抱え込んでいる。物質的な所有物に始まり、人との関係、社会的な役割、さらには自分の評価やプライドに至るまで。これらは一見すると自…
社会人がスキルアップを志すとき、数多くの選択肢が存在する。資格取得のための専門学校、オンライン講座、通信教育、大学院進学などが一般的に挙げられるが、その中で「放送大学」という存在はしばしば見過ごされがちである。しかし実際には、放送大学は社…
「学歴なんて関係ない」「これからは実力の時代だ」――そうした言葉を耳にするたびに、なるほどと思う一方で、現実はそれほど甘くないのだと痛感することがある。特に初対面の場や書類選考といった「情報が少ない場面」では、学歴が一つの判断材料として使わ…
日々を生きていると、自分の感情がまるで振り子のように揺れていることに気づく瞬間がある。嬉しいと感じたかと思えば、すぐに不安が押し寄せる。希望が芽生えた直後に、落ち込むような出来事が起こる。感情とは一定ではなく、揺れ動くものだと頭ではわかっ…
日常生活の中でよく目にする「%(パーセント)」と、やや馴染みの薄い「‰(パーミル)」。どちらも割合を表す単位であるが、基準となる分母が異なる。パーセントは「百分率」、つまり全体を100としたときの割合である。一方でパーミルは「千分率」、全体を1…
世の中のすべてを知ることなど到底できない。これは誰もが頭では理解している事実であるが、実際に学びの場に立つと、その現実をつい忘れてしまう。インターネットを開けば情報は洪水のように押し寄せ、本屋に行けば新刊が並び、SNSを眺めれば「このスキルが…
社会人になってから勉強を再開すると、学生のころとは違う悩みに直面する。「時間が限られているのだから効率よく学ばなければならない」「中途半端な理解のまま進むのは不安だ」――だが、最初の段階で求められるのは完璧な理解でも、緻密に整理されたノート…
感情の棚卸し、という言葉を最近あらためて考えることがある。普段、私たちは仕事や生活に追われて、怒りや喜び、不安や安心といった感情を流れるままに扱っている。日常はまるで次々と届く荷物を開封しては脇に積んでいく倉庫のようなものだ。ときに必要な…
誰かが笑っているのを見て、「あれ、自分のことを笑ってるのかな」と思った経験はないだろうか。あるいは、上司に呼び止められて「何か失敗しただろうか」と胸がざわついたことはないだろうか。これらは典型的な「自己標的バイアス」と呼ばれる現象である。…
日常を過ごすなかで、私たちは「真剣に考える」と「深刻になる」とをよく混同してしまう。どちらも似ているように見えるが、その意味は大きく異なる。真剣に考えるとは、自分の行動や選択を冷静に見つめ直すことだ。一方で深刻になるとは、必要以上に自分を…
私たちは時々、忘れてしまうことがある。 それは、世界は自分のために動いてくれるものではない、ということだ。頭ではわかっているのに、心がついていかない瞬間がある。仕事で理不尽さを感じたとき、人間関係で思うようにいかないとき、つい「環境のせいだ…
気持ちを整理しようとするとき、つい「こうあるべき」と自分を追い込んでしまうことがある。しかし、感情との向き合い方に少し視点を変えるだけで、心はずいぶん軽くなるものである。私自身、日々揺れる気持ちをどう扱えばよいのかと考えながら過ごしている…